「育った時代や環境」が働き方に影響している
「頑張りなさい!そうすれば必ずいい結果になる」。
人口増加・物不足時代の常識。人も物も不足していたので、方向もペースも関係なく努力と忍耐で生活が豊かになった時代。
「手に職をつけなさい!そうすれば食いっぱぐれがない!」。
人口増加・物が豊かになり始めたころの常識。人不足、物が増えた時代なので、人とは違った専門的技術を備えた人が豊かさを手に入れることのできた時代。
「一番になりなさい!一番が一番」。
人も増え、物も豊かになった時代。同じことをする人が増えたので、その中でも一番を目指す競争の時代。
「ほめられて伸びる。ハラスメントはいけません」。
人が減り、物が豊かな時代。わずかばかりの苦難さえ乗り越えられない過保護な時代。
何が良くて、何が悪いというわけではありませんが、それぞれの時代の主流(大勢が常識だと思うこと)が一生涯の働き方に大きく影響していることは事実です。
今や車は「安全性と快適性」の時代になっているのですから、人間の働き方も安全性と快適性を重視する時代になってもいいと思います。
世の中は、同じ時間に出社し、休みは土日、時間で労働力を計られるという画一的な労働評価時代を終え、一人一人に合った時間帯で、生産性や利用価値・希少価値が認められる適性評価の時代へと突入していきます。
組織を車に例えたら、頑張るだけのエンジン、相手の役に立たない(ハンドルさばきができていない)技術、一番だけが認められるスピード重視の考え、過保護のあまり自動運転でないと乗れない運転手という「バラバラの考え」では、その車は走りません。
経営者や管理職の皆さまが、「私の時代はこうだった」という自分が育った環境という古い価値観を新しい世代に押し付けて、日本の付加価値の革新を減速させないように努めていかれることを願っています。
労働の「対価」も様々
①作業給:主に「時間給」で計られ、与えられた作業をより効率よく時間内でこなしていく仕事。作業の分担や、製造工程の細分化が進んで多く採用された評価です。
より多く対価を得るには、より多くの労働時間が必要です。
②業績給:俗にいう歩合という評価です。営業分野や、スポーツの分野など、その結果が明確に数値化できる仕事に導入されやすい評価です。
より多く対価を得るには、より多くの業績が必要です。
③職能給:特殊技術や熟練が求められる技術職の評価として、作業給の延長ですがそのレベルが高度化した場合、代わりの職人を採用することや育成することが困難なため、退職金や手当を導入することで離職率を下げる効果があります。
より多く対価を得るには、その腕を磨き、かつ腕前を認めていただく必要があります。
④管理給:自分の仕事だけでなく、人の教育ができたり、後継者の育成ができたり、また、業績に責任を負うことができる者に対して支払う対価で、退職金はもちろん、年俸などの業績加算や、自社株の評価に基づく報酬の評価であるストックオプションなど、会社の業績に連動した形が一般的です。
より多く対価を得るには、会社の発展のための企画・運営と責任を負うことが必要です。
このように、同じ会社で働いても、労働の対価は異なるため、作業給をもとに、将来の人生設計を組み立てるのか、職能給・業績給・管理給で資産や財産を構築するのか、当然手法は異なります。
私の場合は、より早くインカム・ゲイン(不労所得)の積み上げをしたかったので、業績給から管理給への道を通りました。
業績給を活用することで短期間の財産形成が可能になり、後継者を育成することで、退職金や退職年金を活用することもできています。
お金と付き合うということは、単にお金を稼いだり、使ったりするだけでなく、「どのような労働の対価を得るか」を考え、その対価のメリットを生かし、デメリットを抑えるために金融を使うということなのです。
労働の「種類」
PCのプロは複数種存在します。
①パソコン本体を作ることを(作れない生活者の代わりに)代行する仕事。
②パソコンのプログラミングやソフト開発を代行する仕事。
③パソコンの操作や活用方法を教える仕事。
④パソコンのトラブルなどを、解決する仕事。
⑤パソコンを販売する仕事など。
お金のプロにも大別すると複数の仕事があります。
①金融商品の開発をする仕事。
②金融関係の教育をする仕事。
③金融の活用方法を相談する仕事。
④金融商品を販売する仕事など。
このように、お客様の代わりに行う代行業(製造含む)・お客様に知識を提供する教育業・お客様の問題解決を行う相談業・お客様に商品やサービスを販売する販売業に大別できます。
現在私は、金融関係の教育と金融の活用方法を相談する仕事をして、顧問料という業績給を得ています。
先述の労働の対価と労働の種類をかけ合わせれば、「自分に合った労働と対価」が見つかるのではないでしょうか?
就職活動と言いながら、就社活動をしている姿。
入社するまで頑張るだけでなく、
希少価値や利用価値などの付加価値を認めてもらえる仕事を探すこと。
入れる会社ではなく、自分を活かせる働き方を見つけること。